高橋洋一に学ぶ 財務省と野田元総理

高橋洋一に学ぶ 財務省と野田元総理



あらゆる判断力を喪失した野田元総理

 2011年8月、内閣総理大臣に就任した野田佳彦は、衆院選挙時の公約に掲げていなかったにもかかわらず、「消費税増税に命をかける」と宣言します。同年11月、国内で特段の議論を経ることもなく、フランスで開かれたG20で「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」との方針を表明。事実上の「国際公約化」することで、消費税増税を強力に推進しました。

 2012年3月、野田政権は消費税を10%とする社会保障と税の一体改革関連法案を国会に提出。「近いうちに解散する」と約束することで、民主党・自民党・公明党による3党合意を成立させ、消費税率を2段階で10%に引き上げる、いわゆる消費増税法を成立させています。その後、解散を約束した野田政権はレイムダック化、そのまま解散総選挙に突入し、民主党は大敗し下野しました。

 野田氏の、あらゆる政治的判断力を喪失したかのような行動の背景には、一体何があったのでしょうか。

財務省に取り込まれた民主党政権

 高橋洋一氏は、民主党政権が、財務省に取り込まれた理由を、以下のとおり解説します。

「2009年に民主党が政権を取ったとき、さすがに民主党の政治家は行政の当事者になるのは不慣れだったから、霞が関、特に財務省はうまく立ち回った。政権が成立直後の不安定なときだから、民主党もあまり無理は言えない。無理なことを言って官僚にヘソを曲げられたり辞められたりしたら行政が立ちゆかなくなるからだ。」

「実際、民主党政権下の財務省は、まず藤井裕久氏を財務大臣に迎え入れることに成功した。藤井氏は元大蔵官僚で政界入りしてからは、自民党から新生党へ移り、細川・羽田内閣で大蔵大臣になり、その後は自由党の幹事長を経て民主党でも幹事長を務めていた人物だ。民主党の鳩山政権で財務大臣になったが、体調不良(一説には小沢一郎氏との確執)もあり、財務大臣としての在任期間は短かった。」

財務省色に染まった野田佳彦

 高橋洋一氏は、野田佳彦元総理が、財務省に洗脳される過程を、以下のように解説します。

「財務省は藤井氏を大臣に迎え入れたが、藤井氏は自分の下の副大臣に野田佳彦氏を据えた。藤井氏は財務省幹部に『野田君が来たから彼を財務省色に染めてくれ』と言ったらしい。財務省は野田氏をまんまと財務省色に染め上げ、野田氏は鳩山政権後の菅政権で財務大臣になる。これは初入閣での起用で極めて異例な人事だったが、財務省としては都合のいい人間をそのまま副大臣から移行させたわけだ。」

 2010年、野田佳彦を財務大臣に据えた菅直人総理は、唐突に、消費税を10%にして社会保障分野に支出する福祉目的税化するという公約を掲げて参議院選を戦い、敗北しています。

財務省にすべてを捧げた野田元総理

 高橋洋一氏は、消費増税の実現のために退陣した野田佳彦の行動を、以下のように解説します。

「野田氏はその後、民主党政権の最後の首相になるわけだが、財務省のコントロールのままに動き、ついに消費増税という財務省の希望通りの政策を置き土産にして政権交代した。」

「野田氏は民主党が政権交代した選挙では、官僚利権を『シロアリ』と表現して、霞が関で『シロアリ退治』をすると息巻いていたが、シロアリ退治どころか消費増税という大失政に道筋をつけてしまったというわけだ。財務省にとってのみ都合のいい首相だったと言うしかない。」

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