高橋洋一博士に学ぶ 高度経済成長の理由

高橋洋一博士に学ぶ 高度経済成長の理由



高度経済成長とバブル後の異常な低成長

 高橋洋一氏による、戦後の日本経済成長についての素描は以下のとおりです。

「日本は1960年代から10%の高度成長に入る。70年代と80年代も5%成長を維持してきた。だが、その成長路線は、バブル崩壊以降の90年代から急ブレーキがかけられる。90年代、そして2000年代以降は、名目も実質もほぼゼロ%程度の低成長に甘んじている。つまり、1990年を境として日本経済はまったく異質な状況となっている。」

円安が高度経済成長の原動力だった

 高橋氏は、日本が高度経済成長を達成できた最大の要因は、為替にあるとしています。

「なぜ日本が高度成長を成し遂げることができたのか。筆者の仮説は、為替レートが円安に設定されたことで輸出競争力が高まり、日本の高度成長の原動力になった、というものだ。」

「1971(昭和46)年8月、米国が金とドルの交換停止を発表したニクソン・ショックより前は1ドル=360円である。それ以降も80年代後半までは、管理された『変動相場制』だった。」

「よく『1971年に変動相場制へ移行した』と言われるが、実際にはその後、日本政府はずっとダーティーフロート(変動為替相場制において通貨当局が介入し、為替相場を恣意的に形成すること)をやって抵抗し続けた。耐えきれずに実力レートになったのが1985(昭和60)年のプラザ合意だ。」

日本が成長できなくなった理由

 高橋氏は、日本が経済成長できなくなった原因を、中央銀行が金融引き締め政策を取り続けたことによる、過度な円高にあると分析します。

「なぜ日本は高度成長ができなくなったのかという点である。端的に言えばバブルをつぶすために金融引き締めを行ったのが大きな間違いだった。これは日本銀行の失敗である。それはバブルだけでなく、日本経済全体をつぶしてしまった。」

「だが、90年以降も日銀はこの間違いを認めず、金融引き締めを続け、その後のデフレ経済を招き、過度な円高の原因にもなった。つまり、90年以前の日本は高成長国だったのが、90年以降は低成長国になってしまった。これほど成長率に格差がある国は、日本以外にはない。」

「この話をすると、ずっと『日本人の努力と技術力で高度成長を成し遂げた』という『神話』を信じている人たちは一様にがっかりする。『プロジェクトX』みたいな話を信じたい気持ちは分かるが、高度成長は日本人の特性とはまったく関係ない。身もふたもない話で恐縮だが、本当のことだから仕方がない。」

適切な金融政策があれば経済成長は可能

 高橋氏は、適切な金融政策さえ行えば、日本は再び成長できると分析しています。

「適切な金融政策をすれば、日本は再び成長できるということだ。」

「景気対策で重要なのは、実は公共投資を増やすような財政政策だけではない。金融政策こそ、日本を再び成長のできる国にする最も効果的な政策なのだ。」

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