建設業許可・財務諸表作成のポイント

開業本・実務書に学ぶ 建設業許可・財務諸表作成のポイント



財務諸表の作成

 建設業では、建設業の許可申請を取得する際及び毎事業年度終了後の決算変更届に、所定の書式に従って財務諸表を作成し提出しなければなりません。この際、税理士作成の通常の決算書をそのまま転記するだけでは済まない場合が多々あります。開業本・実務書から学んでみたいと思います。

 なお、前提として、建設業独特の勘定科目について理解する必要があります。

「行政書士の実務 建設業許可申請業務 第3版」(法学書院、木本博之)より

 財務諸表の作成は手間のかかる大変な仕事ですが、「法人」では決算報告書があるのでそれを参考にすればよく、むずかしく考える必要はないでしょう。ただ、決算報告書記載の科目と、こちらの財務諸表記載の科目とが一致しないことがありますのでその点を考慮しなくてはなりません。たとえば、建設業許可申請書の貸借対照表中の流動資産の部には「仕掛品」という科目は無い。そこで、これがあるときは未成工事支出金や材料貯蔵品の中にいれたりします。

 また「個人」であっても青色申告をしている場合は、青色申告決算書の写しがあればそれを参考にすればよいでしょう。

「建設業許可・経審・入札参加資格申請ハンドブック」(日本法令、塩田英治)より

・消費税込の財務諸表と消費税抜の財務諸表

 財務諸表を作成していくにあたって、消費税に係る会計処理の方式は「税抜方式」と「税込方式」の2種類があります。建設業許可では、財務諸表について「税抜方式」で作成するか「税込方式」で作成するかの指定はなく(中略)、どちらの基準でも作成することができます。(中略)ただし、(中略)「経営事項審査申請」を受審する場合は、「税抜方式」で財務諸表を作成する必要があります。

 公共工事の受注を目指していく事業者においては、経審を受け続ける間は、法人税の確定申告をする前段階の会計処理の場面から消費税に関しては「税抜処理」しておくと便利です。

・建設業法に基づく財務諸表中の科目と税法上の科目との相違

 法人税確定申告書の「流動資産」に記載される勘定科目に「売掛金」という科目がありますが、「売掛金」には、建設業の取引で発生する「完成工事未収入金」と、建設業以外の事業で発生する「売掛金」が混在している場合があります。このように、建設業の事業で発生する内容とその他の事業で発生する内容が混在している場合には、建設業法上の勘定科目をしっかりと確認した上で、別々に認識したうえで財務諸表を作成しなければなりません。

「行政書士のための建設業実務家養成講座」(税務経理協会、著・菊池浩一、監修・竹内豊)より

・建設業者の経営をより鮮明にするために「税務申告等で提出した決算報告書」を「建設業法で定める様式」に変換する。通常、「税務署に提出する決算報告書」にある損益計算書の「販売及び一般管理費」には建設業以外のもの(事務系のもの)も含まれている。これでは、建設業者としての売上総利益(売上高-売上原価)を正確に把握できない。そこで、「販売及び一般管理費」の中から、建設業に関する者(例えば、建設現場で働く従業員の給与等)を売上原価に移動して加算するのである。

参考:税理士のツイート

行政書士の知識(建設業会計の基礎)



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