高橋洋一博士に学ぶ「国債の真実」

高橋洋一博士に学ぶ「国債の真実」



企業は金を借りて運営する、国家も同じ

 高橋洋一氏は、企業が融資を受けて経営するのと同様、国家は国債を発行して運営するものであり、国の経営と個人の家計を混同して、借金を悪と見なす発想は間違っている、と指摘します。

「企業は融資を受けて経営する。政府は国債を発行して国家を運営する。政府の借金を個人の借金と混同して「悪」とすれば、本質を大きく見誤る。」

政府が発行した国債はどこに行くのか

 
 高橋氏は、国債の買受人が基本的に民間金融機関であると解説します。

「国債発行により、政府は誰から借金をするのか。基本的には銀行や信用金庫、証券会社などの民間の金融機関である。財務省と民間金融機関の間では、国債はつねに『入札』で売買される。入札が出そろったら財務省の担当者は、入札額が高い順に売り先を決めていき、発行額が足りたところで打ち切る。」

日銀は国債で得た利子収入を政府に上納している

 高橋氏による、買いオペレーション、通貨発行益(シニョリッジ)、国庫交付金の解説は、以下のとおりです。

「日銀が民間金融機関から国債を買うと、その代金は民間金融機関が日銀にもっている『日銀当座預金』に振り込まれる。日銀が民間金融機関から国債を買いお金を刷ることで、より多くのお金が市中に出回る。いわゆる買いオペレーション。」

「日銀は民間金融機関から買った国債の代金としてお金(日銀券)を刷る。日銀からすれば、国債を買い通貨を発行することで利子収入が発生する。そのため日銀が得る国債の利子収入を「通貨発行益」と呼ぶ。国債の利子収入は、通貨を発行することで生じる利益と言えるからだ。」

「日銀は、その通貨発行益を丸々国に納める。これを『国庫交付金』と呼ぶ。政府からすれば、税収以外の収入だから『税外収入』と呼ぶ。利子収入をもたらす国債は、日銀にとっては資産である。一方、日銀が発行する通貨(日銀券)は、日銀にとっては負債となる。」

日銀が国債を買うと円安になる

 高橋氏は、「日銀が国債を買うと円安になる」と解説します。

「金融緩和策は、為替にも影響する。為替が決まるメカニズムは『2つの通貨の交換比率』なので、通貨の『量』の比率で決まる。日本の円がアメリカのドルより相対的に多くなると、円の価値が下がり、円安になる。つまり、日銀が国債を買うと円安になる。」

国債が無くなったら 金融機関は商売ができない。

 高橋氏は、国債は金融市場には無くてはならないものだと述べます。

「国債は金融市場になくてはならない商品。金融市場では、国債以外にも株や社債といった金融商品が取引されているが、基本は『国債と何か』という取引。つまり、国債と株、国債と社債を交換するという取引が基本である。国債は、金融市場において、すぐにほかの商品と交換できる、非常に使い勝手のいい金融商品なのである。」

日本に財政問題は無い

 高橋氏は、バランスシートの負債から資産を引いた額「ネット」でみれば、日本に財政問題は存在しないと述べます。

「会計学では、負債の総額を『グロス』、負債から資産を引いた額を『ネット』という。大事なのはグロスではなくネット、つまり負債の総額ではなく負債と資産の差し引き額だ。政府には豊富な金融資産がある。さらに政府の『子会社』である日銀の負債と資産を合体させれば、政府の負債は相殺されてしまう。だから、日本に財政問題は無い。従って、増税の必要も歳出カットの必要もない。」

今の国債の発行額では足りないくらい

 高橋氏は、デフレ不況下においては、インフレになり過ぎない程度に、国債を発行するのが正しい財政政策と解説します。

「国債を発行するほど、政府が使うお金が増え、世の中に出回るお金が増え、結果的に物価が上がる。これはデフレ不況のときには、景気回復のための財政緩和策となるが、インフレが進みすぎると、それはそれでよくない。したがって国債の適切な発行額は、インフレになりすぎない程度、ということになる。」

中野剛志に学ぶ通貨と経済 
三橋貴明に学ぶ 消費税税を上げるな論①
三橋貴明に学ぶ 消費税を上げるな論②
高橋洋一に学ぶ 消費税を上げるな論
宮崎哲弥に学ぶ 消費税増を上げるな論
岩田規久男に学ぶ 消費税を上げるな論
高橋洋一博士に学ぶ 高度経済成長の理由
高橋洋一博士に学ぶ 復興特別税の問題点
高橋洋一博士に学ぶ 緊縮財政は良くない
高橋洋一博士に学ぶ「国債の真実」



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です