行政書士はローリスクビジネス

行政書士はローリスクビジネス



 会社員以外の仕事ないのかなあと考えるけれども、自分には特別な経験やスキルがないし、ビジネスモデルも思いつかないという人には、士業は有力な選択肢の一つです。その中でも行政書士は、試験合格や開業が容易な仕事の一つです。

行政書士は食えない?

 書店に行けば、行政書士の開業本が何冊もあります。行政書士の開業本と、ほかの士業の開業本とは、内容に大きな違いがあります。それは「中身のなさ」です。ほかの士業の開業本は、開業や実務の際の注意点が、具体的に書ききれないとばかりに、さわりの部分をどんどん書いて終わる感じです。内容が詰まってます。一方、行政書士の開業本は、あまり具体性がありません。行政書士に限らないような、自営業の心構え、経営者の心構え、営業の際の注意点、お客さんとの接し方、ご縁を大切にしよう、SEOはがんばろう、勉強しようなどの一般論を並べて、ようやく開業本を成立させています。あまり具体性が無いのは、要するに、仕事がないからですね。

 行政書士は、4割程度が、税理士や土地家屋調査士や司法書士の登録者です。しかし、これらの人で行政書士を本業にしている人はまずいません。本業は、税理士や土地家屋調査士や司法書士であり、その業務を補完するために、例えば関連する分野の市役所での手続きのために、登録しているだけです。行政書士が飯が食える資格なら、これらの士業者も、せっかく登録しているのだから、もっと熱心に、行政書士業務をするでしょうが、そうはなっていません。

 もちろん、パーセンテージは低いですが、きっちり行政書士の売上げで生活している人もいるのは確かです。もっとも、才覚がありそうなれるとしても、何年も経営実績が必要でしょう。開業数年で、そのレベルに達することはまずありません。

自営業は過酷だが行政書士はローリスク

 

 会社員を辞めて、飲食の経験がない人が、そば屋や喫茶店や呑み屋さんなどをはじめることがありますが、財産を失い、借金を背負い、夫婦は険悪になり離婚する、そんなケースをよく見かけます。飲食店で、志のあるサービスを提供し続けるのは、会社員よりはるかに強度の高い労働が必要ですし、家族の協力も不可欠でしょう。仕入や設備投資、人件費などにもお金がかかります。

 自宅で不動産屋を開業するにせよ、200万近く必要です(不動産屋の開業費用)。案内のための、自動車なども必須でしょう。

 一方、自宅で行政書士なら、30万円程度で開業できます。

行政書士は開業費用が安い

 行政書士という仕事をはじめるには、開業費用はあまりかかりません。パソコンやプリンター、ファックスや電話機程度の設備があればよく、開業費用が安い。また、勉強のための本代などは必要ですが、たかが知れており、仕入れ費用は無いに等しくなっています。

行政書士試験は難しくない

 行政書士試験は、けして簡単な試験ではありません。
 
 しかし、弁護士・司法書士・税理士・弁理士・不動産鑑定士のような、受験生の大半が5年以上勉強を続けているようなタイプの試験ではありません。その気になって勉強すれば、1~2年で十分合格できる試験です。宅建士からのステップアップなど、ある程度民法の素養があれば、半年でも可能でしょう。公務員試験のついでに合格する学生も少なくありません。試験合格のために投下する時間資源は、大きくありません。

報酬は悪くない

 なかなかこれ一本では食えないのが行政書士。しかし、報酬自体が安いわけではありません。食えないといっても、行政書士の仕事を毎月160時間して食えないわけではありません。仕事があれば時間単価は悪くない。

行政書士の報酬

 仕事がなければ暇なだけです。世の中のために働いていない時間がお金にならないのは当たり前なので、その時間のためにほかにも仕事を持てばいいだけではないでしょうか?

行政書士はローリスク

 このように行政書士は、ほぼノーリスクビジネスですから、はじめることに躊躇するような仕事ではありません。
 現役行政書士には、3つの仕事を持っている人もざらです。事務所設備があれば、できる仕事はほかにもありますので、行政書士は行政書士で真剣にやりつつ、ほかの仕事も含めて頑張ってみるのがいいのではないでしょうか。例えば、行政書士で足りない収入の補完に、ランサーやクラウドワークスを利用して、事務所で作業をしながら、依頼を待つ。その間に、HPをみた人から、新規の建設業許可の依頼がくれば、10万円の仕事になるわけです。自由な働き方を模索する人、在宅系の仕事でフリーランスで食べていきたい人には、行政書士事務所の併営はとても有益ではないでしょうか。



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