不動産キャリアパーソンとは

不動産キャリアパーソンとは



 公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が実施する民間資格です。2013年4月に制度が設けられました。まだ始まって日が浅い資格です。同会には、宅地建物取引業に従事する人や、これから従事しようとする人などが、不動産取引について実践的知識を身につけるための「不動産キャリアサポート制度」という研修制度があります。その制度による学習成果を認定するのがこの資格です。

 宅建士は、実務に必要な法律から出題される資格です。宅建士の知識は不動産取引に必要不可欠ですが、実務知識はあまり身につきません。この点、不動産キャリアパーソンは、不動産取引の実務知識に重点を置いた資格です。宅建士を取得した後、未経験から不動産屋をはじめる際には、この資格を取得すれば、不足する実務知識を補完することができます。

誰でも受験できる

 不動産キャリアパーソンは、不動産業の従事者のみならず、一般の人でも受講可能になっています。
 実態としては、多くは、既に宅建士を取得して不動産業界で仕事をしている人が、実務知識のブラッシュアップのために受講しているようです。

講座はインターネット

 講座はテキストの内容を解説するインターネット動画で学習する形式になっている。パソコンのみならず、スマホやタブレットでも受講できます。
 受講期間は申し込みから12カ月となっています。
 この期間内に申し込みをして、修了試験を受けます。修了試験の時期は、自分で選択することになります。既に実務知識がある人なら、1~2か月後に修了試験を受けるということも可能です。

講座の内容

 不動産キャリアパーソン講座の内容は、以下のようなものです。
 物件調査、価格査定、広告作成、資金計画のアドバイス、売買契約書の作成、賃貸契約書の作成など、実務的・実践的な内容になっています。

■不動産キャリアパーソンとしての大切な心構え
・社会的使命とコンプライアンス
・不動産基礎知識
・不動産取引実務
・実務演習 仮想物件の売却相談、受付、面接聞取り業務

■物件調査・価格査定
・物件調査の目的、方法
・道路
・法令制限
・権利関係
・供給処理施設
・物件実査
・実務演習 仮想物件の調査シート
・価格査定の目的
・価格査定の方法
・実務演習 仮想物件の価格査定

■不動産広告
・不動産広告への規制の概要
・表示すべき事項
・表示の基準
・禁止事項、広告開始時期の制限
・実務演習 仮想物件における不動産広告作成上の注意点

■資金計画
・資金計画の基礎知識
・住宅ローンの基礎知識
・実務演習 仮想物件に関する住宅ローン借入れのシミュレーション

■契約の基本
・契約に関する基礎知識
・売買契約に関する業務の流れ
・売買契約書の記載方法及び契約条項の解説

■その他知識
・賃貸借契約締結手続き
・賃貸借契約書の内容
・賃貸不動産の管理
・リフォームの基礎知識
・災害等への対応に備えた基礎知識(災害への備え、地盤、建物)

費用

 受講費用は8640円です。従前は、不動産従業者は8640円、一般の人は12960円でしたが、現在は、そのような区別はありません。

 この費用には2冊のテキスト代が含まれています。このテキストは、実務にも使える内容の厚いものです。使える実務書、インターネット講座、修了試験込みでこの価格ですから、未経験者にはお得だと思います。

修了試験

 修了試験は、全40問の4肢択一式で1時間の試験です。40問のうち7割(28問)以上の正答で合格となります。自宅でのインターネット試験ではなく、試験会場のパソコンを用いて行います。
 
 試験終了時に直ちに計算がなされ、自分の正答数と当日の全国の受験者中の順位が表示されます。私は9割正答したにもかかわらず、下位3割~4割の成績でした。つまり、受験者の大半が9割以上正解できる試験ということです。

 これほど正答率が高いのは、試験の内容が簡単というよりも、出題の仕方が素直なためと考えられます。例えば、「一切できない」「全て許される」というような断定的な表現の肢の多くは、一瞬で「それは断定的に言い切れないだろう」と分かるものが多くありました。このような「間違いフラグ」が立っているものに着目するだけで、正解が選べる出題が多くあります。また、4肢の中に「流石にそれはないだろう」という非常識な肢が入れてあったりしますので、正解を選びやすい試験になっています。

資格として自分を飾れる

 不動産キャリアパーソンは単なる研修ではなく、修了試験を受け、資格者として登録できる制度になっています。合格して登録申請すれば、顔写真付きの不動産キャリアパーソンの資格者証を貰えるます。つまり、単に講座を受けたという形ではなく、資格として名刺などの肩書に入れることもできますね。もちろん、宅建士のような国家資格と違い、独占業務があるような資格ではありません。しかし、
一般の方は良く分からないが何やら不動産系の資格をもっているのだなという印象を持ちますので、信頼度はアップします。 

 また、不動産関係に就職する際には、この講座を修了していれば、未経験でも一から教える必要はないので、ポイントアップです。

 未経験からの独立開業して不動産屋になる場合、宅建士試験では、民法や、都市計画や建築基準法などの法律的な基礎を学びますが、実務的な取引知識は身につきません。費用も安いですし、この講座は積極的に活用したほうが良いと思います。

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