司法書士 役員退任の登記

司法書士 役員退任の登記

2週間以内に登記申請

 司法書士業務の商業登記。その中でも、役員変更は案件数が多い登記です。大きな売上げにはなりませんが、コツコツと売上を積み上げるのが司法書士業です。塵もつもれば山になり、馬鹿にはできません。

 取締役・代表取締役・監査役・会計参与などの役員に変更が生じた場合、変更が生じた時から2週間以内に変更登記を申請しなければなりません。

 役員の退任登記は、退任の事実が生じた後、2週間以内に登記を申請しなければなりません。

費用

 依頼者に、報酬と実費を説明します。

 実費の代表が登録免許税です。

 役員変更登記の登録免許税は、原則3万円です。しかし、資本金の額が1億円以下の会社は金1万円となりますので、ほとんどの会社が1万円です。

退任事由

 取締役が退任するケースには、以下のようなものがあります。

 ①任期満了
 ②辞任
 ③死亡
 ④解任
 ⑤資格喪失(欠格要件に該当する場合)
 ⑥株式会社の解散
 ⑦破産手続き開始決定を受けた場合(委任の終了)

取締役の退任を証する書面

 取締役の退任登記には、退任事由が発生したことを称する書面を添付することになります。
 
 ①任期満了

 定時株主総会の終結による退任日を証するため、株主総会の議事録を添付することになります。この株主総会議事録に、定款の規定により当該役員の任期が満了することの記載がない場合は、任期の規定を確認するため、定款も添付します。
 
 ②辞任
  
 辞任届が、退任を証する書面になります。辞任日は、意思表示が到達したときになります。株主総会の席上で、辞任する本人が辞任の意思を表明した場合は、株主総会議事録の記載を援用できます。議事録の中で議長が当該取締役の辞任を報告しているだけのものは、辞任を証する書面はなりません。
    
 ③死亡
  
 死亡の日に取締役は退任します。死亡診断書、戸籍謄抄本、住民票、遺族からの会社に対する死亡届などが、死亡を証する書面になります。死亡の事実が株主総会議事録に記載されていても、死亡届として援用することはできません。

 ④解任

 解任決議をした株主総会議事録が、退任を証する書面になります。ただし、場合によっては種類株主総会議事録が必要になります。

 ⑤資格喪失の場合

 資格喪失の事由を証する書面が、退任を証する書面になります。例えば、「後見開始の審判が確定したことを証する書面」として、後見開始の審判書(確定証明書付)か登記事項証明書を添付します。
  
 ⑥株式会社の解散
 
 登記官が、取締役に関する登記を職権で抹消します(商業登記規則72条1項1号)。

 ⑦破産手続き開始決定を受けた場合(委任の終了)

 破産手続開始決定書の謄本が、退任を証する書面になります。

代表取締役の退任を証する書面

 代表取締役は、取締役の地位を基礎とするので、取締役として退任すると、代表取締役としても退任します。

 代表取締役の地位のみの辞任の場合、取締役会を置かない会社で定款の互選に基づき代表取締役が選任されている場合には定款と辞任届を添付します。取締役会設置会社であれば辞任届を添付します。
 
 登記所に印鑑を提出した代表取締役等(代表取締役、代表執行役、代表取締役である取締役、代表執行役である執行役)が辞任した時は、原則として、辞任届に実印を押印し、その印鑑について市区町村長作成の印鑑証明書の添付が必要となります(商業登記規則61条6項)。ただし、辞任届に、その代表取締役が登記所に提出した印鑑を押印したときは、印鑑証明書の添付を不要です。

 代表取締役としての解職の場合は、取締役会を置かない会社で、取締役の過半数の一致により解職したときは、定款と取締役の過半数の一致を証する書面を添付します。取締役会設置会社であれば、取締役会議事録を添付します。

書面作成

 
 役員の退任登記の依頼を受けた際には、依頼者からヒアリングした上で、必要な添付書面を確保し、

・委任状
・登記申請書と別紙
・退任を証する書面

の各書面を作成し、(地方)法務局に登記申請を行います。

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