弁護士の仕事

弁護士の仕事

弁護士の職務

 弁護士法は、弁護士の職務を、

 第三条 弁護士は、当事者その他関係人の依頼又は官公署の委嘱によつて、訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件に関する行為その他一般の法律事務を行うことを職務とする。
2 弁護士は、当然、弁理士及び税理士の事務を行うことができる。

と規定しています。

業態

 日本には、四大法律事務所もしくは五大法律事務所と呼ばれる法律事務所があり、400名~500名ほどの弁護士が所属しています。こうした法律事務所は、規模を活かして、大会社の企業法務などを得意としています。大きいと言っても400~500名ですから、企業などと比較すると大きくはありませんね。
 
 こうした例外はあるにせよ、日本では、大半の弁護士は1人、もしくは数名程度で事務所を開き、事業を行っています。街の弁護士、いわゆる街弁です。

実際の需要

 街の弁護士の業務は多様で、多くの種類の「事件」(弁護士は民事刑事を問わず法的な案件をこのように呼びます)が持ち込まれます。

 比較的、繰り返し依頼があるものとしては、

 ①離婚事件

 ②相続事件(遺産分割)

 ③債務整理事件(任意整理)

 ④債務整理事件(自己破産申立て、個人再生申立て)

 ⑤交通事故事件
 
 ⑥債権回収
 
 ⑦破産管財人、成年後見人、相続財産管理人、特別代理人
 
 ⑧刑事弁護

などがあります。

①離婚事件

 協議による離婚交渉がまとまらなければ、裁判所を利用し、調停や裁判により、離婚や、離婚にともなう慰謝料・財産分与・子の親権者を誰にするかなどの問題解決を目指します。
 

②相続事件(遺産分割)

 相続が発生し、当事者間で遺産分割がまとまらなければ、裁判所を利用した調停や裁判により、問題解決を目指します。

③債務整理事件(任意整理)

 消費者金融などからの借入について、今後の利息を停止して、36回~60回程度での分割弁済の和解交渉をします。

 もっとも、法律的に、弁護士が利息を停止したり分割弁済の主張が可能というわけではありません。弁護士が介入することで、「この和解案がまとまらなければ裁判所を利用した自己破産や個人再生になり、ほとんど回収できなくなる」、という懸念を業者に与えることで、長期の分割弁済に応諾してもらうようお願いする仕組みです。

 もし、利息制限法に基づく引き直し計算をした場合に過払い金が発生していれば、訴訟外での交渉や不当利得返還請求訴訟により回収を図ります。

④債務整理事件(自己破産申立て、個人再生申立て)

 裁判所を利用した、負債の整理手続きのための代理人として書類を作り、債務者に付き添って裁判所に出頭します。
 
 自己破産は、最低限の生活のための資産以外はすべて差し出し、それを破産管財人が債権者に配当することで、残りの債務の支払い義務が無くなるのが自己破産・免責申立てです。

 再生計画で定められた一定の額を支払うことで、残りの債務の支払い義務がなくなるのが個人再生申立てです。

 それぞれ、厳しい法的要件がありますので、それを満たすような形の書類を作ります。

⑤交通事故事件

 交通事故の被害者側や加害者側の代理人として、示談交渉を行います。

 被害者側の場合、多くの場合は、加害者本人と直接の交渉ではなく、加害者の任意保険会社との交渉になります。
 保険会社は、自賠責保険や自社の独自基準で計算した賠償金での和解を求めますので、弁護士は、裁判になった場合にとれるであろう裁判所基準により慰謝料等の損害額を計算して請求し、妥当な金額での和解を目指します。

⑥債権回収

 売掛金や貸付金など様々な債権回収の依頼があります。
 
 多くの場合は、まずは弁護士名で「支払わなければ法的措置をとる」との予告をつけた請求書を配達証明付内容証明郵便で送付し、支払いがなければ訴訟提起により回収を図ります。

⑦破産管財人

 破産管財人は、裁判所により選任されます。法律上弁護士でなければいけないわけではないですが、事実上ほぼ弁護士が選ばれます。

 法律の規定に従い破産者の財産を現金化して「破産財団」を作り、各債権者に配当します。もっとも、実際には、配当まではいかないケースがほとんどです。そもそも配当できるほどの資産がそもそもないことが多く、もし多少の破産財団が形成されても、一般の債権者への配当の前に、滞納税金等の弁済が優先される規定になっているので、そちらへの弁済に充てられてしまいます。

 なお、破産管財人は、破産申立ての代理人とは違う弁護士が選任されます。

⑧刑事弁護

 刑事事件の被告人の弁護活動をし、刑事裁判が適正に実施され、不当な量刑が課されることがないように目指します。

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