民法改正 時効が変わる

民法改正 時効が変わる

民法改正 いつから

 「民法の大改正」という話が耳にはいるようになってから、ながい期間が過ぎました。

 この報道に、中学生の時に接した人は、すっかり社会人になり、施行がこれからと知り「いまごろか」と思うのではないでしょうか。

 いよいよ、改正民法が、2017年(平成29年)6月に公布され、改正された民法が適用される日が近づいてきました。
 
 施行日は、2020年(平成32年)4月1日から、ということになっています。
 

改正範囲は幅広い

 新しい民法の改正内容は幅広く、

 ・保証
 ・消滅時効
 ・瑕疵担保責任
 ・定型約款
 ・法定利率
 ・不動産賃貸借契約における敷金の返還や原状回復義務

など、生活ビジネスに影響がありそうな様々な分野が改正されています。

 

時効の変更点

 消滅時効は、一定の期間、その権利を行使しないと、その権利が消滅して請求をすることができなくなる制度です。

 債権の種類によって細かな規定が用意されていましたが、扱いが統一される方向での改正がなされています。

①短期消滅時効がなくなる

 旧法(現行法)では、債権の消滅時効の期間について、原則的には10年としながら、医療機関の診療費は3年、工事代金については3年、飲食代金については1年など、業種により一部の債権について短期で消滅時効にかかることが規定されていました。

 この短期消滅時効は廃止されます。

②消滅時効の起算点が変わる
 
 旧法(現行法)の166条1項では、消滅時効は、「権利を行使することができる時」を起算点として進行し、10年で完成するものとされていました。
 
 改正民法では、「権利を行使することができる時から10年」に加えて、「債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間」で消滅時効にかかる、ということになりました。

 ①②の改正の結果、改正民法では、債権は、権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき、または、権利を行使することができる時から10年間行使しないとき、どちらか一方が早く到来した時に消滅時効が完成し、債務者が援用できるようになります。

③不法行為による損害賠償請求権の行使制限

 旧法(現行法)では、不法行為による損害賠償請求権を行使できるのは、「損害および加害者を知った時」から3年、「不法行為の時から20年」と規定されていました。

 この不法行為の時から20年は、除斥期間として解釈されていましたが、時効期間であると明示されました。この改正により、時効の中断が可能になる、除斥期間のように期間を過ぎると権利を失うというわけではなくなる、などの違いが生じます。

④生命・身体の侵害による損害賠償請求権

 生命・身体の侵害による損害賠償請求権については、ほかの損害賠償請求権とは異なる扱いをすることになりました。
 
 例えば、交通事故による人身損害の損害賠償請求権などは、現在は3年で消滅時効にかかりますが、5年に延長されることになり、被害者の権利の保護される方向に働きます。

 

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