大村大次郎に学ぶ 国税調査官の考え方

大大村大次郎に学ぶ 国税調査官の考え方



国税調査官にはノルマがある

 元国税庁調査官の大村大次郎氏は、国税調査官には徴収ノルマがある、と解説します。追徴税を多くとらなければ、出世できない仕組みになっていると指摘します。

「それは、『国税調査官にはノルマがある』ということである。先ほども述べたように、国税調査官の仕事というのは、建前のうえでは、納税者の申告が正しいかどうかをチェックすることである。しかし、税務署には、『より多くの税金を取ってくる』という暗黙の命題がある。そのため、国税調査官たちには、税務調査でより多くの追徴税を取ることが課せられている。これは、決して国税庁が認めることはないが、税務調査での追徴税というのは、勤務評定に確実に影響している。追徴税をたくさん取らなければ、絶対に出世はできないのである。」

ノルマがあるから国税調査官の不祥事が発生する

 大村大二郎氏は、このような徴収ノルマの存在を国税庁が認めることはないが、実際、国税調査官が書類を改ざんし、追徴税が多かったように見せかける不祥事が、何度も発生しているとのことが、その証拠だと述べます。

「そのため、国税調査官は、納税者の書類を偽造し、追徴税が多かったように見せかけるという不祥事を、数年おきに起こして新聞沙汰になっている。これは、国税庁内に追徴税のノルマがあるという、何よりの証拠なのである。」

国税調査官は手ぶらでは帰らない

 大村大二郎氏は、国税調査官が、税務調査の結果、何も問題点はなかったと言って引き上げることはあり得ない、と解説します。

「つまり、皆さんにまず心得ていただかなくてはならないのが、国税調査官は『納税者の申告が正しいかどうかをチェックするだけ』では決して飽き足らないということだ。ビルの安全管理の点検者のように、『すべて異常なし、めでたし、めでたし』で仕事を終えられるわけではないのである。国税調査官は、どうにかして、ほんのわずかでも追徴税を稼ぐことを狙っているわけなのである。」

  これは、我々の経験則とも一致する解説ですね。

国税調査官の簿記の知識は高くない

 大村大二郎氏は、国税調査官の会計知識は、それほど高度ではないと解説します。簿記の資格でいえば、多くは3級程度のレベル、と解説します。

「国税調査官は、それほど高度な会計知識を持っているわけではない。これは元国税調査官である筆者が、自分自身を謙遜して言っていることではない。実際に、高度な会計知識は持っていないのである。もちろん、ある程度は、会計知識を持っているが、よくて簿記2級程度である。簿記3級しか持っていない国税調査官も大勢いる。簿記3級というのは、商業高校の生徒ならば、普通に持っている資格で、大学生であれば1、2ヶ月勉強すれば取れる程度の資格である。」

 実際のところ、中小企業診断士やMBAを持っている人でも、決算書を用いて財務分析をする力はあっても、簿記の細かい知識となると2級程度もない人がほとんどではないかと思われます。その点をごまかしながら、実務をしているのが現状ではないでしょうか。財務分析となると、収益性・安全性・成長性・生産性の観点から行うことになりますが、税務調査となると、それよりもさらに見るべきポイントは限定的でしょうから、簿記3級程度というのは事実で不思議ありません。

国税調査官にはノルマがある

 大村大二郎氏は、決算書の嘘を発見するのは、必ずしも高度な会計知識は必要ない、と解説します。

「つまりは、決算書の嘘を見抜く際に、高度な会計知識はあまり必要ない、ということでる。言い換えるならば、決算書の本質を見抜くには、決算書をすべて読める必要はないのだ。」

「勘定科目のうち、重要となるポイントをいくつか押さえることができれば、決算書の本質がどうなのか、だいたいの流れはわかるのである。」

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