中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)④

中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)④



MMTは健全財政論を否定する

 中野剛志氏は、MMTは、自国通貨を発行できる政府が財政破綻をすることはあり得ないことから、健全財政論を否定し、機能的財政論を支持する立場である、と説明します。

「MMTは、(中略)、『自国通貨を発行できる政府は、財政破綻を懸念する必要がない』と主張し、機能的財政論を支持し、健全財政論を否定します」

MMTは財政を無限に拡大する思想ではない

 中野剛志氏は、MMTに向けられる、パウエルFRB議長、黒田日銀総裁、ローレンス・サマーズなどの批判的主張を紹介します。すなわち、財政赤字を考慮しないMMTは極端な主張であり、ハイパーインフレを招く、支離滅裂(クルーグマン)なブードゥー経済学(サマーズ)である、という批判です。

「例えば、パウエルFRB議長は、『自国通貨建てで借り入れができる国は財政赤字を心配しなくてよいという考え方は間違いだ』と断定し、黒田日銀総裁も『財政赤字や債務残高を考慮しないという考え方は、極端な主張』と述べています。サマーズ氏も、財政赤字は一定限度を超えるとハイパーインフレを招くとして、MMTを批判しています。」

MMTはインフレ率に慎重な注意を払う

 中野剛志氏は、上記のようなMMTへの反応は、批判になっていない、と指摘します。そして、MMTはインフレ率を無視して財政赤字を拡大して良いという考え方ではなく、「財政赤字の大小はインフレ率で判断すべきだ」という考え方であると解説します。

「しかし、こうした批判は、批判の体すらなしていません。なぜなら、MMTとは『財政赤字の大小はインフレ率で判断すべきだ』という考え方です。ハイパーインフレになっても財政赤字を心配しなくてもよいという主張ではありません。それどころか、MMTの論者たちは、インフレを抑制する政策についても、いろいろと提言しています。」

批判者はMMTを理解していない

 中野剛志氏は、MMTをインフレリスクを考慮しない極論として批判をする主流派経済学者たちは、批判の対象を理解していないと解説します。

「それにもかかわらず、主流派経済学者、政策当局者、あるいは経済アナリストたちの多くは『MMTは、財政赤字によるインフレのリスクを考慮しない極論だ』という批判を展開しています。要するに、彼らは、批判の対象としているMMTを理解していないのです。」

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