中野剛志に学ぶ デフレを脱却する方法

中野剛志に学ぶ デフレを脱却する方法



デフレ不況に金融緩和は必要不可欠

 中野剛志氏は、デフレ不況下においては、中央銀行が金融緩和に行うことにより、貨幣の流通を円滑にすることが必要不可欠なことを解説します。

「今日、デフレ不況対策として財政出動と並んで重要な政策は、中央銀行による金融緩和であると考えられている。特に、金融危機が勃発し、信用収縮が生じ始めた時には、中央銀行は、金融緩和によって貨幣の流通を円滑化する『最後の貸し手』となり、金融危機が恐慌へと発展するのを防ぐことが必要不可欠である。」

金融緩和だけでは不十分

 中野剛志氏は、デフレ不況対策として、金融緩和は重要であるものの、スティグリッツの指摘を例に、それだけでは十分ではない、と指摘します。

「金融緩和は、たしかに金融危機を防ぐ上で重要ではあるが、それだけではデフレ脱却には十分ではないという議論があるからだ。例えば、スティグリッッも、そう考える経済学者の一人である。彼は、2000年代のアメリカの不況下において、FRB(連邦準備制度理事会)による金融緩和は、景気回復には成功しなかったと指摘している。」

流動性の罠

 中野剛志氏は、デフレ不況対策としては、金融緩和だけでは不十分な理由として、「流動性の罠」の問題を指摘します。

「金融緩和だけでは十分ではない理由は、資金需要が不足しているデフレ不況下では、貨幣の供給量を増やしたとしても、企業や消費者は、貨幣を投資や消費に回さずに貯蓄してしまうという現象が起きる場合があるからである。この現象を、ケインズは『流動性の罠』と呼んでいる。『流動性の罠』に陥った場合には、金融緩和をしても投資や消費の需要は増えないのである。」

財政出動が必要不可欠

 中野剛志氏は、デフレ不況から脱却するためには、金融緩和のみでは不十分であり、財政出動が必要不可欠であると、解説します。

「金融緩和は、あくまでも貨幣供給量を増やす政策であって、貨幣の流通経路を操作する政策ではない。」

「貯水池の水の量を増やすだけでは、水は園内をめぐって流れないのであり、そうしたいのであれば、水を循環させるための水路を作らなければならない。つまり、財政政策が必要になるということだ。」

まとめ

 中野剛志氏の考え方は、

①デフレ脱却には、金融緩和は必要不可欠
②デフレ脱却には、金融緩和だけでは足りず、財政出動も必要不可欠
③デフレ脱却のためには、金融政策と財政政策を両方行う必要がある。

ということです。

中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)①
中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)②
中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)③
中野剛志に学ぶ MMT(現代貨幣理論)④
中野剛志に学ぶ 日本経済が成長しない理由
中野剛志に学ぶ デフレは労働者を苦しめる
中野剛志に学ぶ デフレを脱却する方法
中野剛志に学ぶ 新自由主義の問題点
中野剛志に学ぶお金の仕組み(通貨と経済成長)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です